Together~キミと一緒に~
「真菜、ありがとう。」
「圭太さん・・・。それは私の方よ。ありがとう。」
パパとママが笑いあう。
そんな二人の幸せそうな光景を私はジッと見つめていた。
そんなとき、ふと思ったことがあった。
その思いは、自然と私の口から出ていた。
「パパ、ママ。」
「なんだ?」
「なに?」
―――私、パパとママの子供になれて幸せだよ―――
私のこの言葉で、パパとママの涙腺を一気に緩ませた。
私自身も、涙が止まらなかった。
パパとママがそっと私を包み込んでくれた。
だから私はそっとつぶやいた。
「ありがとう」
病室を出て、病院の外へ出た。
ここで、最後のお別れ。
違う、ここがスタートなんだよね。
「真菜、本当に悪かった。」
「圭太さん、悪かったのは私の方。」
「でも、僕は」
「なら、お互い様っていうことでいいのよ。」
「・・・・・・」
「圭太さん、真里亜。」
「なに?ママ。」
「また会いましょっ。」
「・・・っうん。絶対!あ、ママアドレス教えて?」
「いいわよっ。いつでも連絡してね?パパの浮気とかあったらすぐに。」
「こらこら、そんなことしないから。」
「「あははっ」」
私たちの間には、最後まで笑いが絶えなかった。