Together~キミと一緒に~
でも、その汚れはみんなが今日一生懸命に頑張った証拠。
今はみんながすごく笑顔で嬉しそう。
緊張が一気に解けちゃったみたい。
あの場所でもみんなは笑ってたけど、でも緊張もしてたはずだから。
今は思いっきり笑っている。
こうやってみんなで笑いあえるなんて、なんて幸せなことなんだろう。
なんだか、目が重たいな。
「真里亜、別に泣いてもいいんじゃね?」
「っ仁。」
「あ、先輩泣かせてんなよ。」
「裕樹、あのなこれは俺が泣かせたんじゃなくて、真里亜が勝手にな」
「先輩が泣かせたんすよ。」
「裕樹ぃ・・・」
「ふ、二人とも喧嘩はしないで!ほら、私泣いてないから!」
まさか、仁のせいで泣いたわけじゃないんだから。
裕樹も余計なこと言うから喧嘩になっちゃうんだよ。
「あっそ。二人ともトロイからおもしろいけどさ。」
「「とろい?」」
「ぷはっ」って吹き出しながら「俺もおにぎり食おっかな」ってどっかに行っちゃった裕樹。
そっち、おにぎりのある方向じゃないけど?
「真里亜、今日もあいつと帰れるか?」
「え?」
「あ、いや、まぁ気ぃつけて帰れよ。」
「・・・うん。」
仁の背中が少し寂しそうに見えたのは、今日の試合で頑張りすぎたからかな。
疲れちゃった、から?
それからしばらくして、みんなが帰り始めた。
明日からまた甲子園に向けて頑張らなきゃいけないもんね。
「みんな、今日はマジでお疲れ様!気ぃ付けて帰れよ!事故とか言ったら、俺がお前らを」
「はいはい。キミは早く病院へ行きなさい。」
「・・・はぁい。」
「「ははっ」」
尾崎先輩が締めくくろうとしたのに、岡本先輩が締めくくってしまいました。