Together~キミと一緒に~

と言いつつ、足が少しふらついてる。

「もういいって。ほら、うち見えたから。もうココでいいって。」


「行かせろ。俺の役目だし。」

「役目って、別にこうやって送ってもらうことは約束してないでしょ?」


「真里亜とはな。」

「え?」


そうこう言っているうちに本当にうちについてしまった。

でも、裕樹はすぐに帰ろうとしない。


ジッと立ち止まってしまっている裕樹に声をかけるけど、全然動かない。


「裕樹?」

「・・・・・・」


「ゆーきー。」

「・・・・・・」


「ねぇって」
バサッ―――


「ちょ、ちょっと!?」

裕樹が急に私に抱きついてきた。


この状況は、どういうことですか!?

「真里亜?帰ってたなら言ってよ。」


ほら、外でこんな会話してるから、って会話になってなかったけど。

お母さんが出てきちゃったよ!


この状況、お母さんが勘違いするに決まってるじゃん!

「まり、あら?お取込み中?」

「ちがくて!裕樹!ねぇ、裕樹!」


一向に何も言ってくれない裕樹。

その時、私は気が付いた。

「・・・裕樹?」


「真里亜、その子寝てない?」

「え?はい!?」


裕樹の体を離すと、そこには寝息を立てて眠っている裕樹がいた。


というか、ガッツリ寝てました。


< 177 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop