Together~キミと一緒に~
ピロロッ―――
またメールが来る。
貸してよ。別に減るものじゃないでしょ―――
ピロロッ―――
また。
ピロロッ―――
ピロロッ―――
ピロロッ―――
カナからの一方的なメールが止まらない。
私は、怖くなってケータイの電源を切った。
どうしよう。
こんなことして、カナはどうしたいの・・・。
この日の夜は、明日の準備を済ませてすぐにベッドへ潜り込んで眠った。
いや、なかなか寝付けなかったけど目を固く閉じてただひたすらこの悪夢が覚めてほしいと思っていた。
そして、次の日の朝。
目が覚めるとすでに約束の時間の1時間前だった。
「寝過ぎ!」
急いで、昨日用意した服に着替えて、身支度を整えた。
髪もゆるく巻いて、香水もいつもと違うものをつけて、靴も・・・。
「あれ?靴がない。」
昨日寝る前に用意していたお気に入りのサンダルがなかった。
昨日はちゃんとここに用意しておいたはずなのに。
「あ、お姉ちゃん。これ、ありがとう。」
「え?」
そこに来たのは、私が用意していたサンダルを履いて外から帰ってきた真咲だった。
「これ、すっごく可愛くてちょっとだけ借りちゃった。あり」
パシンッ―――
玄関に響いたのは私が真咲の頬を叩いた音。