Together~キミと一緒に~
徐々にみんなが教室から出ていく。
私も教室から出て部室へ向かう。
裕樹とはどこかで待ち合わせてるわけじゃないから、きっと部室に行けばいいんだよね。
部室に着くとそこにはすでに裕樹の姿があった。
「お、来たな。」
「そんなに早くからここにいたの?」
「ホームルームがササッと終ってさ。まぁ、暇だからこの通り。」
裕樹の後ろを見ると、そこには大量のボール。
もしかしてこれ全部を磨いてたとか!?
「まぁ、一人でやったわけじゃねぇけど。」
「なんだー。一人でやったと思うじゃない。」
「じゃぁそれでもいい。」
適当な性格はこれだから困るよ。
きっと私をからかうために言ってるんだと思うけど。
「さて、じゃぁ行くぞ。」
「あ、先輩たちにこれから行くって言わないと」
「んなこといいんだって。行くぞ。」
それだけ言って先に歩き出す裕樹。
そのあとを急いで追う私は、やっぱり先輩たちのことが気になる。
「裕樹!やっぱり一応言おうよ!」
「いいって。早く帰ってこねぇとそっちのが怖いって。」
それもそうだけど、ねぇ。
これ以上言っても聞いてもらえそうにないと思った私は、結局裕樹の後をついていった。
しばらく歩いていると、商店街が見えてきた。
一体何を買うんだろう。
「ねぇ、どこのお店に行くの?」
「もう着くから。」
そんなこと言われても、私この辺来たことないから割と不安なんですけど。
初めて来る場所って説明してもらわないと不安になってしまう。
裕樹がいるから少しは違うけど。