Together~キミと一緒に~

「あの、私なんでここにいるんでしょうか。」


「あなた、授業中に寝ちゃってたでしょう。」

「あ、はい・・・。寝不足で。」


「それもあるみたいだけど、微熱があったのよ。」

え、微熱?


でも、私この通り元気ですけど。

「今は大丈夫そうね。ここへ来たときに測ったら37度2分くらいだったの。」

「そうですか。それでここへ運ばれてきたんですか。」


「そうよ。念のためもう一度測って下がってたらクラスに戻ってもいいわよ。」


そう言われて、先生に体温計を渡された。

数分後、測り終えた体温計を見ると36度5分。


「これなら大丈夫そうね」と言われて私は教室へ戻った。


5時間目と6時間目は無事に授業を受けることができた。

急いで部活に行こうとしたとき、誰かが私の肩を叩いた。


振り返るとそこには、保健室の先生がいた。

「あ、先生。さっきはありがとうございました。」


「あなた、確か野球部のマネージャーをしてたわよね。」

「はい。行かないといけないので、失礼します。」


「無茶はしないで。体調が悪いときは、早めに帰って寝るのよ。」

「はい。ありがとうございます。」


もしかしたら「部活には行くな」って言われちゃうかと思ったけど、そうではなかった。

確かに体が重たいし、また熱が出てもいけないから今日は早めに帰らせてもらおうかな。


部室では、すでに大半の人が集まっていて話をしているようだった。

荷物を置いてみんながいるところへ行くと「お、みんな揃ったか」という尾崎先輩の声が聞こえた。


「すみません、遅れてしまって。」

「大丈夫。まだ開始時間じゃねぇから。」


時計を見てみると、確かにいつもの時間より早かった。

でも、それなのにみんな集まって何の話かな。


「じゃぁ、みんな俺の話をちゃんと聞けよ。」

「「あぃ!」」


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