Together~キミと一緒に~
「やだっ」
トスッと私は一斗の体に抱きつく。
「え、どうした?」
「まだ、一斗と一緒にいたい。」
「でも、疲れてるんだろ?ならゆっくり休めよ。」
その優しさが時にあだとなるんだよ?
そんなこと一斗が気づくよしもない。
一斗は私のことを気遣ってくれてるんだから。
「ごめん。ありがとう。じゃぁ、帰ろっか。」
「おう。送ってやるから。」
「うんっ」
そして、いつもの学校帰りと同じように一斗に送ってもらった。
「今日はありがとね。すっごく楽しかった。」
「俺も、楽しかった。そのペンダント、似合ってるよ。」
「ありがとっ。」
一斗からの初めてのプレゼント。
私の一生の宝物。
「あのさ、真里亜。」
「なに?」
さっきより少し顔を赤らめて言う一斗。
「どうしたの?」
「あれって、何だと思う?」
一斗が指をさした方向。
そこには、何もなかった。
「何もないよ?」そう言おうと一斗の方を向いたとき―――
「んっ・・・」
え、はい?これって?
「・・・っ。ご、ごめんっ」
「え、あ、いや、その、えっ、え?」
それはふわりと私の唇を奪っていった。
初めてのキスは優しい触れるだけのキスだった。
「ファースト、だった?」
「・・・だ、った。」