Together~キミと一緒に~
数分後、学校につく5分くらい前。
やっとのことで仁が目を覚ました。
「まじ、ごめん!寝てもーた。」
「なんでそこで関西弁みたいになるのよ!」
「すまんすまん。疲れてんだよ・・・。真里亜抱きしめてると気持ちよくて、つい。」
「・・・はぁ。まぁ、学校着く前だから許すよ。」
「あんがと。」
そして、学校について荷物を降ろす作業をする。
全ての荷物が降ろされたことを確認して、バスが帰って行った。
みんなが部室へ集まり、今日の反省をする。
尾崎先輩がみんなの中心として話をする。
「えっと・・・。負けたな!」
「「・・・・・・」」
尾崎先輩はできるだけ明るく話そうとしている。
「でも、俺ら頑張ったな。まずはそれに拍手でもしとくか。」
「「・・・・・・」」
「まじめに話した方がいいか?」
「隆也、とりあえず話せよ。思ってること。笑うのはそれからにしようぜ。」
仁が尾崎先輩に声をかける。
みんなかなり落ち込んでるのがわかる。
そりゃ、笑えないよね。
「よし。んじゃ、話す。3年にとって今日がラストの試合だった。あ、泣くやつティッシュでも用意しとけ。」
ごそごそと、みんなが動く。
結構みんな涙もろいみたい。
でも、そりゃそうか。
「でも、楽しかったな。最後まで。俺、楽しかったよ。お前らどうだった?」
「「・・・・・・」」
「楽しかったって思える奴、手挙げてみろ。」
みんな言葉には出せそうにない。
だから尾崎先輩の言った挙手制度はわりといいものとなった。