Together~キミと一緒に~
一斗?
ねぇ、嘘だよね?
まって、ねぇ。
だって、私まだ一斗の彼女になって3日目だよ?
私の初恋ってこんな感じで終わっちゃうの?
そんなの、いやだっ。
もう一度一斗に電話をかける。
けど、出てくれない。
もう一度、そしてまたもう一度と繰り返して電話をかける。
その間、私の頭の中をさっきの一斗の言葉が飛び交っていた。
『お前、うざい』
そんな言葉、一斗の口から聞きたくなかった。
きっと、あれは嘘なんだ。
最近、流行ってるのかな。
みんな嘘つき大会みたいなのに参加してるのかな。
だったら、笑おう。
一斗にちゃんと話を聞いて、二人で笑いあおう。
だから、早く電話に出て・・・?
その時、何度目だろうか。
やっと、電話がつながった。
「一斗!」
『はぁ。邪魔しないで?』
「え・・・。」
『今一斗いないから。明日の朝にでもまた電話したら?あ、9時以降にしてね。じゃぁ』
その声は、一斗ではなく、カナだった。
「ど、うして、カナが・・・?」
なんで、なんでなんで・・・
「なんでなんでなんでぇ!おかしいよ、みんなおかしいよ!間違ってる、こんなのまちがってる!!」
「どうした、真里亜!」
「やだっ、やだやだっおかしいんだ!みんな、おかしいんだ!」
「真里亜!」
そこで私の意識がプツリと消えた。
遠のいていく意識の中、パパが一生懸命私の名前を呼んでいたのだけ覚えてる。