Together~キミと一緒に~
「え?」
「なんか、真里亜って時々すげー寂しい顔になる。」
「そ、そうかな?」
「俺の勘違いか。」
そんなことないよ。
きっと、私って顔に出ちゃうんだろうな。
よく言われてきたことだから。
周りの人に色々とばれやすいタイプ。
隠し事ができないから、少し困るけど。
でも、今は逆に嬉しかった。
私の気持ちに気付いてくれる人がいたことが。
だから、私は仁に話そうと思えたんだ。
「仁。」
「ん?」
「私の話聞いてくれる?」
「おう。俺何でも聞くよ。聞いてもいい話なら。」
「うん。聞いてほしい。」
「そっか。なら、俺先に風呂入ってきていい?」
「うん。」
仁は食器を流しに置いて、お風呂場へ行ってしまった。
数分後、仁がお風呂から上がってきた。
髪型が、さっきとは違ってまたかっこいい。
私、仁の印象でかっこいいしか思い浮かばない。
また、ジッと仁を見ていると「なに?」って言われた。
「なんでもないよ」と言いつつ、それでもやっぱりかっこいいって思う自分がいる。
どんな些細なことでもかっこよすぎる。
「じゃぁ、話し聞こっかな。」
私と向かい合う形で座わる仁。
面と向かって話すのって結構勇気がいるけど、でも、なぜだか仁には話せた。