Together~キミと一緒に~
本当に嬉しくて顔がにやける。
「私のほうこそ、よろしく、ね、っと。」
口に出しながら、メールの返信をする。
その後も何通かメールをしていると「真里亜、ご飯よー。」と言うお母さんの声が聞こえた。
神崎家はいつも、家族全員でご飯を食べるようにしてる。
それはパパが私と真咲のことを思って、二人が寂しくないように、早くこの家族に慣れることができるように、っていう優しさからきた日課。
最初の頃は本当に会話もなく静かな食事だったけど、今は真咲を中心に場の雰囲気が成り立ってる。
メールを終わらせて一階のリビングに向かうと、そこにはもう3人がそろってた。
「じゃぁ食べましょう」
「「「いただきまぁす」」」
皆で食べるこの時間は、私にとっては苦しい時間。
それは、ご飯をお母さんの隣に座って食べることになるから。
真咲はパパの隣で、美味しそうにご飯を食べてる。
でも、私は毎回食べ終わるのが最後になるくらい、ゆっくり食べる。
お母さんの隣にいると、美味しそうなご飯もお腹に入ってくれない。
私の体はそれだけ、お母さんを嫌っているのかもしれない。
やっとのことでご飯を食べ終わって、自分の部屋へ向かおうとしたその時、私の腕を誰かがグッと掴まえた。
振り返るとそこにはお母さんがいた。
「なに?」
「真里亜、お母さんこれからちょっと出かけるから、食器を洗っておいてくれない?」
「洗って行けばいいじゃない。」
「時間がないのよ。」