Together~キミと一緒に~
「なんか飲む?」
「あ、お茶で。」
冷蔵庫からお茶を出して私にくれる仁。
でも、本当に帰って来てもよかったのかな。
仁は3年生なわけだし。
私は後一年あるとして、仁が留年でもしちゃったらどうしよう。
そうなると絶対私のせいだよね。
「真里亜。」
「はい!」
「なに、そんなに張り切って。」
「張り切ってません。」
「あそ。真里亜は頭いいほう?」
「学力か。普通くらいかな。」
「テストとか赤点ねぇの?」
「まだとったことないよ?」
「俺も。」
へ~。
仁って意外に頭いいんだ。
「今、俺でも意外に頭いいって思ったろ。」
「そ、んなこと~。」
ばれてますね。
まぁ、でもスポーツやってる人って頭がズバ抜けていいってイメージはないよ。
仁もおそらくそこそこ普通ってところでしょ。
「俺、学年トップだからな。」
誰がそこそこ普通な人なんですか。
メチャクチャすごい人じゃないですか。
「そうなんだ。あはは、すごいね。」
「皆勤だし、授業サボったこともねぇ。」
「すごいね。・・・って!」
「ん?」
「ごめんなさい!授業、サボらせちゃった、私。」
「おう。構わねぇよ。」
「でも、今までの記録が。」
「そんなこたぁ、どぉでもい。」