Together~キミと一緒に~
「だったら帰って洗えば?私も、部屋でやりたいことがあるの。」
「それが済んでからでもいいから。」
「その後はすぐ寝るの!真咲に頼んでよ!」
無理やりお母さんの手を振り払い、自分の部屋へ向かう。
別に私に頼まなくたっていいじゃない。
お母さんは、いつも面倒なことは私に言う。
真咲に言ってるところなんて、見たことがない。
実の娘にはいい暮らしをさせようとして、私には厳しくするんだと思う。
そんなこと、差別意外の何ものでもない。
「なんで私ばっかり、不幸な目に合わなきゃいけないのよ。」
私ばかり、そんなことばかり考えている日々。
こんな人生、全然面白くもなんともない。
こんな人生、私に幸せなんてないんだ。
ピロロッ―――
その時、私のケータイが鳴った。
それは、メールを知らせる音で、幼馴染のカナ専用の着信音。
――― 土曜日、一緒にカラオケ行かない?―――
残念ながらこの日は初デートの日。
“ごめん、その日はちょっと先約がいて。また今度ね。”
まさかデートだなんて言えず、簡単な返事だけどメール送信した。
数分後、こちらも簡単に“了解”の一言。
まだ返事がある分いいけど、たまに来ない時もあったりする。
まぁ、カナは自由人だから。
それから、ベッドに勢いよくダイブ。
「はぁー」
本来ならため息なんてつく日じゃないのに。
今日は、何ていっても、記念日なんだから。