Together~キミと一緒に~
「夕方だな。」
「そう、だね。」
「どうすんの?」
「え?」
仁の方を向くと、少しだけ寂しそうな顔をする。
「帰るか?」
「・・・どうしよう。」
「帰るなら送ってやる。」
そんなことを言いながら、どうしてそんなに悲しい顔をするの?
私まで悲しくなってきちゃうよ。
「帰ってほしい?」
「は?」
いやいや、私、何を聞いているんですか。
自分につっこみながらも、仁の返事を待つ形になってしまった。
「帰ってほしくない。」
「今、何か言われましたかね?」
「はぁ?お前、とぼける、そこで?」
だって、だってだって!
そんな回答が返ってくるなんて思いませんよ。
そりゃ、質問した私が悪かったかもしれません。
でも、そんな回答もどうかと思います、がね?
「遊ぶのはやめて?お互い傷つくじゃん。」
「傷つくって、俺と真里亜が?」
「あ、や、そこは気にしないで。」
「いや、気にする。そこ大事だから。」
「なんで?」
「いや・・・。」
仁の様子がおかしい。
どうして、私を困らせるようなことを言うの?