Together~キミと一緒に~
「真里亜が心配なんだよ。」
「え・・・」
「真里亜の家族のこと聞いたからさ、また真里亜が傷つくんじゃねぇかって。だから・・・なんかよくわかんねぇけど、心配になった。」
そんなこと、私の私情なんだから仁が気にすることないのに。
親戚とか、家族とかならそうやって心配してくれるのはそうかもしれないけど、仁はただの・・・友達。
そう、友達だし、私のこと気にしてくれなくたっていいんだ。
「私、仁の何でもないんだよ?ただの友達みたいなものじゃん。だからそこまで心配してくれなくていいよ。」
「・・・そっか。」
「話聞いてくれただけで私はありがたかったよ?」
「うん・・・。」
「だから、私・・・帰るね?」
「・・・了解。じゃぁ支度しな。送ってってやる。」
「・・・ありがとう。」
仁が今どう思ってるのか私にはわからない。
でも、きっと心配してくれてるんだよね。
だからって、帰ってほしくないなんてそんなこと言わなくてもいいのに。
昨日と今日で、少しだけ楽になったような気がするから。
仁とたくさん話せたから。
支度をしている間、仁とチラッとみてみると、なぜかまだ悲しい顔をしていた。
「仁、帰る支度できた。」
「おう。じゃぁ、行くか。」
そして私と仁は、仁のアパートを出て私のうちへ向かった。
「ここなんだ。」
「へー。こっから俺のアパート見えるじゃん。」
やっぱり、近かった。
仁もそれには驚いたみたい。
でも、だからこそ「またいつでも遊びに来いよ」って言ってくれた。
「うん。じゃぁね。」
「おう。」
仁が帰っていく姿を見送って、私は家の中に入った。