Together~キミと一緒に~

数分後、仁からの電話があった。

「もしもし?」

『おう!マネジ、やることにしたか?』


「やってみようかなって、思ったんだけど」


『そっか!なら明日の放課後、野球部の部室わかるか?わかるならそこに来いよ!』

「うん。わかった。」

『じゃぁ、また明日な!』


「うん、また明日。」


簡単な会話だったけど、短い会話だったけどすごくドキドキした。

変じゃなかったかな、私。


緊張してたの、ばれたかな。



「お姉ちゃん。」

「なに?真咲。」


「お姉ちゃん、何で笑ってるの?」

「へ?」


笑ってる?

なにが?


私が!?


「一人で笑ってるから、ちょっと怖いよ?」

「真咲、もう一回何て言ったか、ちゃんと大きな声で言ってくれる?」


「やだぁぁぁ!」

叫びながら、私の近くから逃げていく真咲。


追いかける気力もなく、私は椅子に座る。

あんなにも元気な子と追いかけっこは、この歳になると割ときつい。



おばさんになって来てる?

そんなことはない!まだ17歳!


自分で自分に言い聞かせることが少し恥ずかしいお年頃です。


でも、私が一人で笑ってたなんて、どういうこと?

そんな、嬉しい事って今の間にありましたかね?


よくわからないけど、その日もグッスリ寝ることができた。
明日のことを思いながら。



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