Together~キミと一緒に~

「わぁ、かみやんのこと仁って呼んでるのぉ!?」

「え、あ、それは」

って、かみやん、って佐藤先輩は名前の語尾に「ん」をつけるのが好きなの!?


「付き合ってんの?」

って下野くん、そんなわけないでしょう。


ただの友達だよ、そう言おうと下野くんの方を見るとなぜか少し寂しそうな表情をしていた。

「下野くん?」


「まぁ、俺らには関係ないか。じゃ、今日俺先に失礼しゃっす。」

「「ばいば~い」」

岡本先輩と佐藤先輩は明るくあいさつをする。


って、ちょっと待ってよ!?

まだ、私返事してないし、その表情のことも聞きたかったんだけどな。


下野くんは、一人先に帰ってしまった。

「しものん、いつも皆と帰ってるのにいいのかなぁ。」


「そうなんですか?」

「そうね、いつもは皆と一緒に帰ってるんだけど。まぁ、あとで合流するのかもね。」


もしかして、私が原因なのかな。

だとしたら、悪いことしちゃったけど、でも何がいけなかった?


「真里亜!」

「わぁっ!」


目の前には少し怒っているようなオーラの出ている仁がいた。

「お前な、俺が呼んでんのに返事しないたぁどういうことだ!」

「ご、ごめん、下野くんのこと話してたから。」


「裕樹?なんで。」

「先に帰っちゃったのよ。どうかしたのかしらね。」

岡本先輩が間に入ってくれた。

内心少し、ホッとする私。


「そっすか。ま、裕樹のことだし校門の所にいるかもしれないな。」

「かみやん、マリアンヌと付き合ってるの?」

マリアンヌ?あ、私か。って!?


「佐藤先輩は、なんでそんな呼び方をするんですか!?」

「え?覚えやすくていいよぉ?」


逆にちゃんと名前を覚えられないのでは?

って、私って語尾が「ん」だけじゃなくて「ぬ」までついてるし!
おそらくカタカナだし!?


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