Together~キミと一緒に~

ふと、隣を見るとそこには読書中の子が一人いた。

あまり話しかけたことがない子なんだけど、もしかしたら何か知ってるかも、なんて知らないかな。


そう思ったけど、一応聞いてみることにした。


「ねぇ。」

「・・・なに?」


「藤咲くんと浅野さんって最近学校来てたっけ?」

「いや、噂ではあの二人学校やめるとかなんとか。」


「え?」

「なんか、カナだっけ?浅野さんのお腹に赤ちゃんがいるとか。」


だから、二人とも学校をやめちゃうの?

「まぁ、自主退学みたいな感じなんじゃない?今は学校来てないし。」


その言葉を言うと、また読書を始めた。



まさか、知ってるなんて思いもしなかった。

結構噂になってたの?


まぁ、人間関係があまりできてない私だからそこまでは噂が流れてこないってことか。


関心してる場合じゃない。

学校、やめちゃうんだよね。


じゃぁ、私のこの気持ちは、もう終わりなの?


その後の授業時間もそのことで頭がいっぱいで授業にならなかった。


放課後、部活に行こうと思ったけど今朝のうわさが頭の中をちらつく。

今日はいろんなことを知ってしまった。


知りすぎた。

本当は部活には行きたくないけど、でも行かないと迷惑かけちゃう。



部室前、私は一人立っていた。

「ちわっす」


この人は私の噂を知ってるのかな?


「ちわ~っ」

この人は?

「どもっ」

この人も?


「マリアンヌっ、今日も一番だね。」


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