Together~キミと一緒に~
「お前ら、なに、やってんの?」
裕樹じゃない、他の人の声がした。
その声は久しぶりに聞いた、仁の声。
「っ仁。」
「神野先輩。」
「お前らって、そういうこと?」
「ちがっ、仁そうじゃなくて!」
「先輩。」
裕樹も、仁も、もうやめて。
私が全部悪いから、それでいいから。
なんで二人ともそんなに怒ってるの!
「やめて!ごめんなさい!全部私がいけないの!裕樹にも、仁にも迷惑ばっかりかけて、本当にごめんなさい!でも、私たちって友達でしょ?それでいいでしょ?あんな噂、無視して!ごめんなさいっ、ほんとに、ごっ、めんなさい!」
ごめんなさいしか言えない自分が憎い。
二人にはすごく迷惑をかけてるのに、ごめんなさいで済ませるなんておかしい。
でも、他にどうしたらいいのかわからないの・・・。
「俺さ、その噂流したの誰か知ってる。」
その言葉に顔を上げる私。
仁が私の目をじっと見る。
「神野先輩、そいつ俺も知ってます。」
「ほぉ、好都合。なら、行くか?」
「部活、してからですか?」
「いや、行くなら今だろ。」
「どうします?部活やめろだの、学校やめろだの言われたら。」
「その時はそのときだろ。まぁ、やめるなら俺ら二人だけだし、他の部員に迷惑はかからねぇだろ。」
「そうっすね。」
二人で淡々と話を進めていく。
全然話についていけないでいる私に、ようやく気が付いてくれたのは裕樹。
「あ、真里亜は今の話聞かなかったことにして。」
「無理だよ!ここにいたし、聞いちゃったし!」
「バカだから理解はできてないだろ。」
仁!
バカって言わないで!
って、こんなこと言ってる場合じゃなくて。