Together~キミと一緒に~
「真里亜、一緒に来るか?」
「え、神野先輩、それはちょっと。」
「裕樹が護っておいてくれたら問題なくね?」
「・・・。了解しました。」
何を了解しましたって?
私が、護られるってどういうことです!?
説明不足もほどほどにしてもらいたいものです。
「さて、まだ教室にいるかなぁ。」
「今日来てましたもんね。」
「おう。」
相変わらず二人の中では会話は成り立っていた。
そして、裕樹が私の手を取って立ち上がらせると「まぁ、すぐわかるって」と言って歩き出した。
仁は、先に進んで行ってる。
「部活、は?」
「あ、大丈夫大丈夫。多分、神野先輩の言葉があれば。」
「仁の言葉?」
そのとき、グラウンドに仁の声が響き渡った。
「後できまぁす!」
「「「おぉ~っ」」」
え、それだけですか!?
「プラスで」
あ、まだあるらしいですね。
「裕樹と真里亜もなぁ!」
「「「うおぉ!?」」」
今、かなり疑問形で返ってきましたけど!?
しかも、これ出欠のことですか?
隣を見ると、裕樹はクスクス笑ってた。
これでいいのか、野球部と思った瞬間だった。
仁と裕樹に連れてこられたのは、2年性の教室の並ぶ廊下。
なぜここに来たのか、それはすぐにわかった。
「やっほ、始めまして、カナちゃん。」