私と君と、あの子。
 莉乃は、私の耳元まで来て囁いた。


「岡崎と同じクラスでよかったね!」

「よくなんかないよ・・・。辛いだけじゃん。あんなとこ見なくちゃいけない。」


 私は、亮太にバレない程度に亮太を指差した。私の指の先には、1人の女子と楽しそうに話している亮太。


「・・・なにあれっ。優衣、邪魔しちゃいなよ!」

「いいのっ・・・。私は彼女じゃないし、そんなことできる立場じゃないもん。」


 いっつもこうやって、私は逃げる。亮太が女の子と喋ってるのは、いつものことだし、もう慣れてきている。


「優衣・・・。」

「あっ、純来たよ?行かなくていいの?」

「ほんとだっ・・・。でも、優衣・・・。」

「私はいいからっ!早く行きなよ!」

「うん・・・。また後で話聞くからね!?」


 莉乃は、純の所へ走っていた。松田純。莉乃の彼氏。中3の時、莉乃から告って、付き合い始めた。今もラブラブな2人を私はいつも羨ましく見ている。


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