私と君と、あの子。
 優衣の席まで行って、優衣に話しかけた。でも、優衣の表情はやっぱり辛いままで・・・。


「早く行きなよ。麻美ちゃん、待ってるよ?」

「優衣・・・?俺は、優衣がっ!」

 
 このまま勢いに乗って言ってしまおうかと思った。優衣のことが、好きだって。だけど、怖いんだ。優衣との関係が気まずくなってしまうことが・・・。


「私はっ!1人でも大丈夫だから。だから、早く行きなよっ!」

 
 そう言って、俺の背中を少し強く押したんだ。俺を優衣から引き離すように・・・。
 
 優衣の顔は、今にも泣きそうな顔をしていた・・・。


「どうしたの?亮太君。」

「ああ・・・。なんでもないよ、麻美。」

「そう?」


 なあ、優衣?

 どうしたら、おまえのその辛そうな顔を笑顔にさせることができる・・・?

 おまえが辛いと、俺も辛いんだぜ・・・?
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