火星人門田さん
親子がシャワーを浴び始めると直ぐに、風呂場から声が聞こえた。
「石鹸しかないのかな?ボディソープの方が匂いが良いし楽なんだけどな。」
僕は、無視して冷蔵庫からビールを取り出して飲んだ。
しばらくすると赤くなって親子が部屋に戻って来た。
茹でダコだった。
しかし、まぁ僕は、面倒だから火星人ととりあえず認める事にした。
親の方が僕の飲んでいたビールをまたもや器用に取り上げるとグビグビと飲み干して返して来た。
「う~ん久しぶりの風呂上がりの一杯たまらんな。」
「お父ちゃん腹ペコだよ。
何かポテトチップスが食べたい。」
息子が図々しく言った。