火星人門田さん
美香の言うとおりに僕は、門田さんをおんぶした。
おんぶと言うより門田さんが足を使って背中に張り付いたと言う方が正解だろう。
美香は、息子を抱っこしてまるで赤ちゃんを抱いて歩いてるようなふりをした。
時々息子は、美香に頭を叩かれていた。
茶色の液体の事だろうと推測出来た。
ふと美香と結婚して子供が二人出来たらこんな感じかなと想像した。
「焼きともろこし食べたいでごわすな。歯に詰まりますけどね。」
後ろで門田さんが呟いたせいで想像は、台無しになった。
公園に行くまでに、何人かとすれ違ったが全く問題無かった。
公園に着くと人は、居なかった。