火星人門田さん


「そうね。まぁとにかくこのぬいぐるみに入ってよ。」




美香のお気楽かつ前向きな言葉で僕は、我に返った。




門田親子は、美香に言われてぬいぐるみの中に入った。




大きい方に父親が入り小さい方に息子が入ったが息子は、足だけ出たが父親は、頭も完全に隠れなかった。




「門田さん、もっと小さくなれないかな。」




美香は、そう言いながら門田さんの頭に何とかぬいぐるみを被せようとしたが、頭の半分くらいしか隠れなかった。




「無理でごわす。息子だけでも連れて行って下さい。

わしも行きたいけどにゃ~。」



門田さんは、未練たっぷりに言った。




「門田さん、UFOは、あんなに小さいのに中に入れてたじゃない。」




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