雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
 ロイドが尋ねると、ユイは苦笑しながら答える。


「だって、誰にもばれないようにしろって言ってたから、ばれたらお仕置きでもあるのかと……」


 名案を思い付いた。

 ロイドはニヤリと笑いながら手すりから離れ、ユイの方に一歩踏み出した。


「お仕置きを期待してたのか?」


 お仕置きなら、ユイの嫌がる事をしてもかまわない。


「期待してないから。ないなら、なくていいのよ」


 ユイも何かを察したらしく、ロイドが近付いた分だけ後退する。
 話をはぐらかそうというつもりか、彼女は突然話題を変えた。

< 109 / 374 >

この作品をシェア

pagetop