雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
第二話 揺れる思い、揺るがぬ決意
「呆れてものも言えない」(1)
扉をノックする音で、ロイドはハッと我に返った。
少しの間ユイを思い出して、ぼんやりしていたようだ。
雨の日は静かすぎて、ひとりでいると、ついぼんやりしてしまう。
振り返って返事をすると扉が開き、王宮医師のローザンが入ってきた。
彼の生体情報は、今も認証装置に登録されたままになっている。
現在開発中の時空移動装置が完成したら、また手伝ってもらう事になるからだ。
共に国家の重要機密に関わった彼は、陛下やレフォール殿下の信頼も得ているので、充分信頼に値する。
「どうした? 何か用か?」
ロイドが尋ねると、ローザンはいつものように穏和な笑みを浮かべて近付いて来た。
「陛下と殿下がご心配なさってましたよ。ロイドさんが夜遅くまで根を詰めているようだって。ユイさんに早く会いたい気持ちは分かるが、身体を壊したら心配だから診てやってくれ、って言われて来ました」
少しの間ユイを思い出して、ぼんやりしていたようだ。
雨の日は静かすぎて、ひとりでいると、ついぼんやりしてしまう。
振り返って返事をすると扉が開き、王宮医師のローザンが入ってきた。
彼の生体情報は、今も認証装置に登録されたままになっている。
現在開発中の時空移動装置が完成したら、また手伝ってもらう事になるからだ。
共に国家の重要機密に関わった彼は、陛下やレフォール殿下の信頼も得ているので、充分信頼に値する。
「どうした? 何か用か?」
ロイドが尋ねると、ローザンはいつものように穏和な笑みを浮かべて近付いて来た。
「陛下と殿下がご心配なさってましたよ。ロイドさんが夜遅くまで根を詰めているようだって。ユイさんに早く会いたい気持ちは分かるが、身体を壊したら心配だから診てやってくれ、って言われて来ました」