雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
 少しホッとした。意味が分からないと怒っていたが、ちゃんという事を聞いてくれたようだ。

 ユイはイタズラっぽい笑みを浮かべて、ロイドを上目遣いに見上げながら続けた。


「あなたが、ヤキモチ焼くからって」


 ユイの言葉に、ロイドは思い切り目を見開いた。


「なっ……! 何て事を言うんだ、おまえは!」


 思わずユイの額を強く叩く。


「誰が女相手にヤキモチなんか焼くか! オレが心配してるのは、そんな浮ついた理由じゃない!」


 またしても、うっかり余計な事を言ってしまった。
 男が相手なら、ヤキモチを焼くみたいじゃないか。
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