雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
 ロイドが眉をひそめて尋ねると、ブラーヌはニヤリと笑った。


「これもおまえにやろう。昨日食って何ともなかったから、怪しくはないぞ」


 ロイドは怪しい食材を渋々受け取り、代わりにポータブルコンピュータをブラーヌに渡す。


「ったく。昼メシ食ってないのか」
「そろそろ食おうと思ってたら、おまえが帰ってきた」


 食材を持ってキッチンに向かいながら、ロイドはブラーヌを指差した。


「オレはおまえのメシを作りに来たんじゃないんだぞ。訊きたい事があるんだ。それを持って側に立ってろ」


 キッチンに入った途端、流し台の上に置かれた卵の山を見て、ロイドは不覚にもたじろいで半歩下がった。

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