雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
 女はロイドを睨んで、更にわめく。


「どうせ胸小さいし、背高いし、男と変わらないわよ! 昔から、何食べてそんなに大きくなったの? とか、毎日牛乳飲んでるの? とか、聞き飽きてるわよ!
 牛乳なんて大嫌いよ!」


 あまりの剣幕に、ロイドは呆気にとられた。


「話が飛躍しすぎてるぞ」


 だが、どうやら背が高い事をやたらと気にしているらしい。
 それがなんだかおかしくて思わずクスリと笑う。


「そうか、背が高い事を気にしているのか。殿下と同じなら、オレにはちょうどいいけどな。あんまり小さいとキスをするのも一苦労だ」


 女は途端に肩を落とした。

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