雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「ロイド!」
振り向いた途端、必死な表情でユイが胸に飛び込んできた。
「一緒に連れて逃げて。王子様が見つからなかったら。私、あなたについて行く」
また余計な事を言って、ユイを悩ませてしまったらしい。
一緒に逃げても、幸せになどなれない事くらい、ユイも分かっているはずだ。
それでも、共に破滅の道を歩む事を選ぶと言うのか。
嬉しいはずの言葉が、胸に痛い。
しがみつくユイをそっと抱きしめ、ロイドは静かに答えた。
「あぁ。だがそれは最後の手段だ。最後まで最善を尽くそう」
「うん」
ユイは安心したように、笑って頷いた。
振り向いた途端、必死な表情でユイが胸に飛び込んできた。
「一緒に連れて逃げて。王子様が見つからなかったら。私、あなたについて行く」
また余計な事を言って、ユイを悩ませてしまったらしい。
一緒に逃げても、幸せになどなれない事くらい、ユイも分かっているはずだ。
それでも、共に破滅の道を歩む事を選ぶと言うのか。
嬉しいはずの言葉が、胸に痛い。
しがみつくユイをそっと抱きしめ、ロイドは静かに答えた。
「あぁ。だがそれは最後の手段だ。最後まで最善を尽くそう」
「うん」
ユイは安心したように、笑って頷いた。