雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「とことんオレの言う事を聞かない奴だな」(2)
扉の前で立ち止まったローザンは、微笑んで答えた。
「ちょっと医務室に行ってきます。ユイさんに鎮痛剤を処方しますので、三十分くらいで戻りますよ」
そう言ってローザンは研究室を出て行った。
ロイドはローザンを見送ると、気まずそうにユイを見下ろす。
「おまえが妙な事を言うから、あいつに変な気を使わせたじゃないか」
「妙な事じゃないわよ。本当の事だもの」
ロイドはひとつ嘆息すると、ユイの前の椅子を引き、横向きに座った。
目を合わさないように、そっぽを向いたまま腕を組み、吐き捨てるように言う。
「ったく。とことんオレの言う事を聞かない奴だな」
「言ったじゃない、できないって。嫌いにはなれないわ。でもニッポンに帰らないとは言わないから安心して」
「ちょっと医務室に行ってきます。ユイさんに鎮痛剤を処方しますので、三十分くらいで戻りますよ」
そう言ってローザンは研究室を出て行った。
ロイドはローザンを見送ると、気まずそうにユイを見下ろす。
「おまえが妙な事を言うから、あいつに変な気を使わせたじゃないか」
「妙な事じゃないわよ。本当の事だもの」
ロイドはひとつ嘆息すると、ユイの前の椅子を引き、横向きに座った。
目を合わさないように、そっぽを向いたまま腕を組み、吐き捨てるように言う。
「ったく。とことんオレの言う事を聞かない奴だな」
「言ったじゃない、できないって。嫌いにはなれないわ。でもニッポンに帰らないとは言わないから安心して」