雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「明日の朝、殿下が見つかったら、夜が楽しみだな」 (1)
一日の仕事を終えて自室に戻ると、ロイドはそのまま部屋を素通りしてテラスに向かう。
ガラス戸を開け、手すりに縋って外を眺めているその姿を認めると、歩み寄りながら声をかけた。
「ユイ」
ユイは笑顔で振り返り、こちらにやってきた。
互いに抱きしめ合った後、ロイドは早速メガネを外し、思う存分ユイに口づける。
これがあの日以来、毎夜の恒例行事となっていた。
毎日ユイは、夕食まで研究室で過ごし、夜中になるとテラスに出て、外を眺めながらロイドの帰りを待っていてくれた。
地下遺跡の発見から、すでに十日が経っていた。
依然として殿下は見つかっていない。
遺跡の奥には予想通り、王宮地下の霊廟に続く別の出入口が存在した。
ローザンにブラーヌの足止めを頼んで、ユイと共に再び戻った時には、遺跡の中にも霊廟の中にも、不審人物はいなかった。
ガラス戸を開け、手すりに縋って外を眺めているその姿を認めると、歩み寄りながら声をかけた。
「ユイ」
ユイは笑顔で振り返り、こちらにやってきた。
互いに抱きしめ合った後、ロイドは早速メガネを外し、思う存分ユイに口づける。
これがあの日以来、毎夜の恒例行事となっていた。
毎日ユイは、夕食まで研究室で過ごし、夜中になるとテラスに出て、外を眺めながらロイドの帰りを待っていてくれた。
地下遺跡の発見から、すでに十日が経っていた。
依然として殿下は見つかっていない。
遺跡の奥には予想通り、王宮地下の霊廟に続く別の出入口が存在した。
ローザンにブラーヌの足止めを頼んで、ユイと共に再び戻った時には、遺跡の中にも霊廟の中にも、不審人物はいなかった。