雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「レフォール殿下、叩いた事は謝るわ。あと、暴言を吐いた事も。だけど、私は間違った事を言ったとは思ってないから」
「おまえは!」
誰がそんな余計な事を付け加えろと言った!
再び脳がアドレナリンで溺れそうになり、ロイドがユイに詰め寄ろうとすると、殿下が腕を掴んだ。
「いいって」
そして殿下は、笑ってユイに告げた。
「ユイ、安心していいよ。父上には心配かけてないから。父上は全部知ってる。ね、ラクロット」
「は……はぁ……」
突然、話を振られて、ラクロット氏はしどろもどろに返事をする。