雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「それ、今思い付いた口実でしょう?」


 図星には違いないが、認めたくはない。


「おまえ最近、余計な一言が多いな。口実じゃなくて正論だ」


 ロイドが反論すると、ユイはおもしろそうにブラーヌの世話はどうするとか、反論返しを続ける。

 いい加減苛々して、ロイドはユイを抱きしめ、本音をぶちまけた。


「ニブイ奴だな。あと二日しかないんだ。せっかくヒマになったのに、余計な事で時間を無駄にしたくない」

「うん……」


 ユイは反論をやめ、ロイドの胸に顔を伏せて、強く抱きしめ返した。

 少ししてユイがポツリとつぶやいた。

< 311 / 374 >

この作品をシェア

pagetop