雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜

「この先もずっと、一生覚えておこう」(3)


「ロイド、誰か来たわよ。起きて」


 横から身体を揺すられ、ロイドは目を覚ました。
 無理矢理起こされ少しムッとして、身体を揺するユイの手を叩く。


「ラクロットさんだろ。おまえが出ろ」
「んもぉ!」


 ユイはベッドから飛び降り、寝室を駆けだして行った。

 再び眠りに落ちそうになる意識を無理矢理引き上げて、ロイドは身体を起こした。


 ベッドの縁に座りぼんやりしていると、寝室の扉が勢いよく開いてユイが怒鳴った。


「朝食が来たわよ!」
「怒鳴らなくても、聞こえる」


 ロイドが気怠げに答えると、ユイが尋ねた。

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