雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「思い出なんかいらない!」(4)
ユイの事を思い出しながらぼんやり歩いている内に、ラフルールの中央病院に到着した。
ロイドは受付で確認し、ランシュの病室に向かう。
声をかけて扉を開けると、無機質な白い部屋の真ん中で、ベッドに横たわるランシュが頭を少しもたげてこちらを向いた。
ベッドの側まで歩み寄り、ロイドは声をかけた。
「調子はどうだ?」
「いいわけないでしょう」
ランシュは少し顔を歪め、濁ったブルーグレーの瞳でロイドを見上げた。
ランシュと会うのは二ヶ月ぶりだ。
元々病弱で痩せていたが、少し見ない間に見る影もなく痩せ衰えている。
美しかったプラチナブロンドの髪は、艶をなくして白髪のようになり、皮膚も十八歳とは思えないほど、艶も張りもなく細かいしわが刻まれ、まるで老人のように変わり果てていた。
それが彼の遺伝子に刻まれた宿命とはいえ、あまりに痛々しい。
ロイドは受付で確認し、ランシュの病室に向かう。
声をかけて扉を開けると、無機質な白い部屋の真ん中で、ベッドに横たわるランシュが頭を少しもたげてこちらを向いた。
ベッドの側まで歩み寄り、ロイドは声をかけた。
「調子はどうだ?」
「いいわけないでしょう」
ランシュは少し顔を歪め、濁ったブルーグレーの瞳でロイドを見上げた。
ランシュと会うのは二ヶ月ぶりだ。
元々病弱で痩せていたが、少し見ない間に見る影もなく痩せ衰えている。
美しかったプラチナブロンドの髪は、艶をなくして白髪のようになり、皮膚も十八歳とは思えないほど、艶も張りもなく細かいしわが刻まれ、まるで老人のように変わり果てていた。
それが彼の遺伝子に刻まれた宿命とはいえ、あまりに痛々しい。