雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「わかった、わかった。おまえの裸を想像すると貧血になるほど鼻血吹きそうだ」
「バカにして……!」


 心にもない事を言ってなだめようとしたら、やはり殴られそうになった。
 咄嗟に手を掴んで、それを阻止する。
 ユイは諦めてロイドを睨んだ。


「とにかく出てって。これからお風呂に入って寝るんだから。あなたが見たくもない裸になるわよ」

「あぁ。オレは出て行こう。かわりにおまえが出て来い。用がある」


 ロイドは掴んだユイの手を引いて、テラスに連れ出した。
 中央くらいまで来て手を離すと、ユイは隣のロイドの部屋に目を向けた。
 そこにロイドが住んでいるのを知ると、少し驚いたようだった。

 ユイはロイドに向き直り尋ねる。


「何の用?」
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