雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
 いつになるか分からないその時まで、ユイが不安で健康を害したり、自暴自棄になったりしないように配慮が必要だったのだ。


「ホント、悪かった」


 ロイドはユイの頭をそっと撫でた。

 ピクリと肩が動いて、ユイがうっすらと目を開いた。
 ロイドは手を引っ込め、今来たかのように装い声をかけた。


「そういう寝方をするのはニッポンの習慣なのか?」


 悲鳴と共にユイは飛び起き叫んだ。


「誰?!」


 あまりの騒々しさに、ロイドは顔をしかめながら、ユイの額を叩いた。

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