雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「言いませんよ。でもロイドさん分かりやすいから、黙っててもバレちゃうかもしれませんけどね」


 きまりが悪くなって、ロイドはローザンから手を離し、背を向けた。


「帰る」
「お疲れ様でした」


 平然と挨拶を返すローザンが小憎たらしい。
 ロイドは出入口の側で振り返った。


「明日、早めに来いよ。おまえの生体情報やパスワードの登録とか、事前準備が色々あるんだ」

「わかりました」


 ローザンの笑顔に苛つきながら、ロイドは研究室に引き返した。

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