元恋人の甘い痛み【完】


「ねぇ雷牙…」

「何だ?」


玄関のロビーへ着くと、恵梨香が雷牙へと声を掛けて背後より近付いて行く。


「今日、仕事が終わったらそっちへ行っても良い?」

「別に構わない。仕事の話でもあるのか?」

「まぁ、そんな所かな」

「分かった」


そんな所かなって、絶対違うよね。私の勝手な妄想かもしれないけど…私に当て付けてる様なそんな気がしてならない。


…気にしすぎかしら。


恵梨香に見送られながら、雷牙の運転で会社へと戻った。


< 133 / 709 >

この作品をシェア

pagetop