元恋人の甘い痛み【完】


会社へ戻ると自分のデスクへ着き椅子へ座れば、窓から外の景色を眺める。


そう言えば恵梨香が雷牙と会うって言っていたけど、何処で会うのだろう。会社?それとも家?


「……どっちでも良いわよ」


そんなのどっちだって良いわよね。二人が何処でどうなろうと関係ないもの。


もう定時は過ぎてるし、今日は帰ろう。ホテルへ行って疲れたのもあるし、帰ってゆっくりしよう。


デスクを片付けてから鞄を手に隣りにある雷牙の社長室のドアをノックしてから中へと入る。


「帰るのか?」

「ええ、今日は帰るわ。また明日」


挨拶を済ませ部屋を出ようとした矢先、勢いよくドアが開かれ恵梨香が入って来た。


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