元恋人の甘い痛み【完】


「優里、お前も車で送る」

「私は結構よ」

「何かあったらどうする」

「何もないわ。それじゃあ、お疲れ様」


二人に背を向け社長室を後にした。


車内で二人の仲を見せ付けられるのは御免だわ。七年も空白があった私と未だ繋がっていた恵梨香とでは差が有りすぎる。


きっと会話にさえ入れないと思うし、余計惨めになるだけだもの。


これ以上惨めになりたくない。


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