元恋人の甘い痛み【完】
九、元親友の本性
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雷牙が恵梨香の送り迎えを始めて二週間が過ぎた。
相変わらず毎日送り迎えしているみたいだけれど、雷牙だって暇じゃないのに疲れないのかしら。
仕事に影響を及ぼしている訳じゃないけれど、ホテルと会社の往復は大変だと思う。
「…いつまで送り迎えするの?」
「分からないが、ほとぼりが冷めるまでくらいか」
「貴方がそこまでする必要あるの?」
「ストーカーに尾行されていると知って知らぬ顔は出来ない。当たり前の事だろが」
「ストーカーなんて嘘だったら?」
「……お前、疑ってるのか?」
ええ、私は疑っているわ。だって、タイミングが良すぎるんですもの。
どうして今なの?よりによって貴方の運転でホテルへ行った時にストーカーの話を持ち出すなんて、おかしくないかしら。