元恋人の甘い痛み【完】


「ええ、疑ってるわよ。タイミング的におかしいと思うもの」

「…いつからそんな女になった。可愛気の欠片もないな」

「可愛く無くて結構だわ。私は本心を言っただけ。だって、恵梨香なら嘘を付き兼ねないでしょ?」

「やめろ。言い過ぎだ。お前に恵梨香の何が分かる?昔の腹いせに嫌味を言ってるなら、つまらない事はやめろ」

「昔の腹いせ?いつまでも私が引きずってると思わないでくれる?私にとやかく言う前に、真相を調べた方が良いんじゃない?いつまでも送迎していたら貴方の身がもたないわ?」


私はただ、貴方の体調が気になるだけ。ただでさえ毎日忙しいのに余計な苦労をさせたくないだけ、勿論秘書としてよ。


< 139 / 709 >

この作品をシェア

pagetop