元恋人の甘い痛み【完】


「軽い重いは重要じゃない。俺はお前に触れたい。ただそれだけだ」

「…ふざけないで。私は貴方とどうにかなりたいなんて思わない。皆が皆落とせると思ったら大間違いだわ」

「…なら、力ずくで奪うまでだ」

「なっ……んっ…!?」


背中から腕が離れた隙に逃げ様としたが、即座に両手首を掴まれ壁へと押し付けられるや否や奪う様に唇を重ねられた。


逃れ様と腕に力を込めるが、押さえる力が遥かに強くてどうする事も出来ずされるがままで。


身体は強張り身構える中、深いキスではなく触れるだけの啄むキスを繰り返される。


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