元恋人の甘い痛み【完】
…別れると言ったか?
俺は別れたくねぇ。お前の事本気で好きなのに、お前を手放すなんざ考えられねぇ。
今まで散々傷付けておきながら都合良いのは重々承知している。だが、お前の居ない生活は考えられねぇんだ。
俺の思いとは裏腹に、大泣きしながら訴え掛ける優里。その泣き顔や言葉からは、深い傷を負わせてしまった事が窺えた。
今まで我慢して来たんだな。俺の不適切な行動を黙認し、それがどんな思いだったか、大泣きする姿から見て取れた。