元恋人の甘い痛み【完】
私が気にしなきゃ済む話しよね。あまり深くは考えない様にして今まで通り仕事を頑張る事にしよう。
確か今日は接待が入ってた筈。手帳を手に雷牙のいる社長室へと向かいドアを二度ノックしてから中へと入った。
「今日の接待の事なんだけど」
「あぁお前は同席しなくて良い」
「……え」
「夜遅くなりそうだからな。お前は定時で上がってくれて構わない」
「……夜遅くなるって、前の時だってそうだったじゃない」
「お前はわざわざ必要ないと言われないと分からないのか?」
雷牙は冷ややかな視線で私を冷たく見つめた。