元恋人の甘い痛み【完】
「そんな訳ないだろ。あの夜お前が奪ってくれたお陰で優里ちゃんに手が出せなかったからな。欲求不満でな」
「他の女が居るだろーが」
「優里ちゃん不満と言えば良いか?俺が今欲しいのは優里ちゃんだけ。他の女はどうでも良い」
私が欲しい?
何を言ってるのこの人。私は物じゃないのよ?それに前にも話したけど、大株主とどうこうなる趣味なんてないわ。
「お前の過剰な女癖の悪さは知ってる。俺も大して変わりないからな。だが、それを知っていて優里を渡す事は出来ない」
「何故だ?今までのお前なら秘書に手を出そうが目を瞑ってくれただろう?」
だからそれは私が元カノだからでしょ。