元恋人の甘い痛み【完】
「……っ…これは受け取れない」
「それじゃあ何が望み?社長に会って何がしたかったの?激怒してるって聞いたけど、これくらいの事で激怒だなんて、相変わらず気が短いのね?」
「…優里」
「それともその女の前だから格好付けたかった?クレーマーなんて何も格好良くないわよ?それに良い年してスイートルーム?馬鹿じゃないの」
「……帰るよ。すまない事をしたね」
父と後妻は鞄を手にすると、部屋から出て行った。